オール電化(東京電力エリア・月450kWh・6kVA)では、電化上手は年約198,000円。スマートライフSは沸き上げを1〜6時に寄せれば年約1,700円安く、寄せないと年約5,500円高くなります(2026年9月12日時点の公式単価で試算)。
情報基準日: 2026-09-12|プラン全体の選び方は電力会社の選び方 2026にまとめています。
電化上手は2016年3月31日に新規受付が終わり、いま契約している人だけが使い続けられる旧プランです。
2025年3月31日に全電化住宅割引(5%・上限月2,200円)が終了し、継続の有利さは月750円前後ぶん縮みました。
それでも夜トク8・夜トク12より安く、分かれ目はエコキュートの沸き上げを1〜6時に寄せられるかどうかです。
この記事の要点(図1)
- 電化上手・おトクなナイト8/10・ピークシフトプランは、いずれも2016年3月31日で新規受付終了。解約すると戻れない。
- 全電化住宅割引(割引対象額の5%・上限月2,200円)は2025年3月31日で終了した。月450kWhの試算では年約9,000円の実質値上げにあたる。
- それでも電化上手は夜トク8より年約23,800円、夜トク12より年約22,100円安い。
- スマートライフSは夜間帯が1〜6時の5時間しかなく、電化上手の23〜7時(8時間)より3時間短い。
- 沸き上げを1〜6時に収められる家はスマートライフSがわずかに安く、収められない家は電化上手の継続が安い。
この記事の比較基準|公式単価のみ・アフィリエイト順位なし・情報基準日
- 料金は各社の公式サイトと供給約款に記載された単価だけを使って計算しています。実際の請求額は使用量・契約容量・燃料費調整額・再エネ賦課金で変わります。
- 紹介する順序や掲載の有無を広告の成果報酬で変えていません。提携のあるサービスを案内する場合は記事の冒頭にPR表記を置いています。
- 年額の差は前提の使用量と計算式を本文に明記し、条件によって結果が変わるため「最安」と断定する表現は使いません。
- 情報基準日: 2026-09-13(単価の改定を確認した場合は本文の表と基準日を更新します)
電化上手は「もう入れない」プラン|2016年に受付終了、2025年に5%割引も終了
電化上手(季節別時間帯別電灯)は、東京電力エナジーパートナーが2016年3月31日をもって新規加入の申込受付を終了した旧プランです。同じ日に、おトクなナイト8・おトクなナイト10・ピークシフトプランも受付を終了しています。いま契約している人は継続できますが、いったん別のプランや別の会社へ移ると二度と戻れません。この「片道切符」であることが、判断を難しくしている最大の理由です。
もう一つ、2025年3月31日に全電化住宅割引が終了しました。これは「夏季の昼間時間を除く時間に使った電力量料金」を5%割り引く仕組みで、上限は月2,200円でした。後述の月450kWhの試算では電力量料金が月15,028円なので、割引額は月約751円。年に直すと約9,000円で、制度としては終わっていても家計の体感としては値上げに近い変化です。電化上手を続けるかどうかを最後に考えたのが2024年以前なら、その時の前提はもう成り立っていません。
なお電化上手は規制料金ではなく自由料金(電気需給約款・低圧)です。東京電力エナジーパートナーは自由料金プランについて「加算される燃料費調整額の変動単価に上限がない」と明記しています。乗り換え先として比較するスマートライフS・夜トク8・夜トク12も同じ自由料金なので、この点では差がつきません。
4プランの単価を並べる|電化上手・スマートライフS・夜トク8・夜トク12
まず、東京電力エナジーパートナーの公式ページに載っている税込単価をそのまま並べます。電力量料金にはこのほか燃料費調整額と再生可能エネルギー発電促進賦課金が加わりますが、どのプランにも同じように乗るため、プラン間の比較では除いています。
| プラン | 基本料金 | 時間帯と電力量料金(1kWh) | 新規受付 |
|---|---|---|---|
| 電化上手 (季節別時間帯別電灯) | 6kVA以下 1,474円50銭 7〜10kVA 2,457円50銭 | 昼間10〜17時 夏季43円93銭/その他季40円44銭 朝晩7〜10時・17〜23時 35円87銭 夜間23〜7時 28円85銭 | 2016年3月31日終了 |
| スマートライフS (6kVA以上の契約) | 1kVAにつき 311円75銭 | 6〜翌1時 35円76銭 1〜6時 27円86銭 | 受付中 |
| 夜トク8 | 1kWにつき 255円69銭 | 7〜23時 42円60銭 23〜7時 31円64銭 | 受付中 |
| 夜トク12 | 1kWにつき 255円69銭 | 9〜21時 44円16銭 21〜翌9時 33円33銭 | 受付中 |
出典: 東京電力エナジーパートナー「料金単価表‐主な選択約款(従来からの料金プラン)」「スマートライフ(オール電化)」「夜トクプラン」。取得日 2026-09-12。最低月額料金は電化上手330円44銭、スマートライフS・夜トクは328円08銭。
表にすると、電化上手だけが3つの時間帯に分かれていることが分かります。ほかの3プランは昼と夜の2区分です。そして夜間に当たる時間の長さが、電化上手8時間(23〜7時)、夜トク8も8時間(23〜7時)、夜トク12は12時間(21〜9時)、スマートライフSは5時間(1〜6時)とばらばらです。単価の数字だけを見比べても答えは出ず、自分の家の使い方を時間帯に割り当てて計算する必要があります。
オール電化・月450kWhで年額を試算する
前提をそろえます。東京電力エリアのオール電化戸建て、契約6kVA(夜トクは契約電力6kW)、使用量は月450kWh、季節はその他季(10月〜6月)。時間帯の内訳は、夜間23〜7時が45%(202.5kWh)、朝晩7〜10時・17〜23時が40%(180kWh)、昼間10〜17時が15%(67.5kWh)と置きました。エコキュートの沸き上げが夜間に入っている標準的なオール電化住宅を想定した配分です。燃料費調整額と再エネ賦課金は全プラン共通のため除いています。
| プラン | 基本料金 | 電力量料金 | 月額計 | 年額 | 電化上手との差 |
|---|---|---|---|---|---|
| 電化上手(現行・割引終了後) | 1,475 | 15,028 | 16,503 | 198,035 | 基準 |
| (参考)電化上手+全電化住宅割引 ※2025年3月31日で終了 | 1,475 | 14,277 | 15,752 | 189,018 | −9,017 |
| スマートライフS(沸き上げを1〜6時に寄せた場合) | 1,871 | 14,492 | 16,363 | 196,353 | −1,682 |
| スマートライフS(夜間の使い方を変えない場合) | 1,871 | 15,091 | 16,962 | 203,540 | +5,505 |
| 夜トク12 | 1,534 | 16,813 | 18,347 | 220,160 | +22,125 |
| 夜トク8 | 1,534 | 16,951 | 18,485 | 221,817 | +23,782 |
出典: 東京電力エナジーパートナーの公式単価(取得日 2026-09-12)をもとに編集部が算出。円未満は四捨五入。スマートライフSの「使い方を変えない場合」は、現在の夜間8時間ぶんの使用量のうち1〜6時に当たる5時間ぶん(8分の5)だけが夜間単価になると置いた。
出典: 図3の試算より編集部作成(2026-09-12時点の公式単価・月450kWh・6kVA・その他季)。
差がいちばん大きいのは夜トク8・夜トク12で、年に2万円以上高くなりました。夜トクは夜間単価が31〜33円台と、電化上手の28円85銭より3〜5円高いためです。夜トクは「オール電化ではないが夜の使用が多い家」向けのプランで、蓄熱機器のある家が乗り換える先としては割高になります。
一方、スマートライフSは条件しだいで逆転します。夜間単価は27円86銭で電化上手の28円85銭より99銭安く、そのぶん安い時間帯が5時間しかない。1〜6時に電気を寄せられるなら年約1,700円安く、寄せられないなら年約5,500円高い。1万円単位で変わる話ではないので、「乗り換えれば大きく下がる」という期待は持たないほうが現実的です。
分かれ目は「1〜6時に寄せられるか」
電化上手の夜間は23時から翌7時までの8時間、スマートライフSの夜間は1時から6時までの5時間です。同じ「夜間」でも3時間短く、しかも23〜1時と6〜7時は昼側(35円76銭)に移ります。エコキュートの沸き上げ開始時刻が23時台のままだと、この2時間が昼単価で計算されることになります。
多くのエコキュートは沸き上げ時刻を自動で決めますが、機種によっては「夜間時間帯」の設定を持ち、手動で変更できます。乗り換えを検討する前に、まず自分の機種で沸き上げ時間帯を1〜6時に収められるかを取扱説明書で確かめてください。収められないなら、試算上は電化上手を続けたほうが安いという結論になります。
- 検針票または「くらしTEPCO web」で、いまの契約が電化上手かどうかを確かめる(季節別時間帯別電灯と書かれていれば電化上手)。
- 夜間(23〜7時)の使用量が全体の4割以上あるかを確かめる。4割未満なら時間帯別プラン自体が向いていない。
- エコキュートの沸き上げ時間帯を1〜6時に設定できるかを取扱説明書で確かめる。
- 3ができるなら、スマートライフSで年1,000〜2,000円程度の削減が見込める。できないなら電化上手の継続が安い。
- 昼に在宅して暖房や調理を使う日が多い家は、電化上手の朝晩時間35円87銭がスマートライフSの昼35円76銭とほぼ同じである点も確かめる。
出典: 東京電力エナジーパートナーの公式単価(2026-09-12取得)をもとに編集部作成。
乗り換える前に確認したい3点
1. 電化上手には戻れない
新規受付が2016年3月31日で終わっているため、解約した時点で選択肢から消えます。年1,000〜2,000円の差のために片道切符を切るかどうかは、金額だけでなく「今後10年の使い方が変わらないか」で考えるべきです。子どもの独立や在宅勤務の開始で昼の使用が増えると、前提が変わります。
2. スマートライフSには設備の条件がある
東京電力エナジーパートナーは、スマートライフの申込条件として「総容量(入力)が1kVA以上の夜間蓄熱式機器またはオフピーク蓄熱式電気温水器をご使用のお客さま」と案内しています。エコキュートや電気温水器がある家が対象で、適用されるプランは設備状況に応じて同社が決めます。なお「スマートライフプラン」(旧称のプラン)は現在、新規加入の受付を停止しています。
3. 燃料費調整額には上限がない
電化上手・スマートライフS・夜トクはいずれも自由料金で、燃料費調整額の変動単価に上限がありません。同社は過去の例として、2023年1月に燃料費調整の適用がない場合と比べて料金が1.4倍程度になったケースを挙げています。乗り換えの有無にかかわらず、燃料価格が上がれば同じように効いてくる部分です。
注意 本記事の金額は編集部が公式単価から計算した目安で、実際の請求額は時間帯ごとの使用量、季節、燃料費調整額、再エネ賦課金によって変わります。ここでの試算は「どちらが必ず安くなる」ことを示すものではありません。契約を変える前に、検針票と「くらしTEPCO web」の30分値で自分の家の時間帯別の使用量を確かめてください。
よくある質問
電化上手は今から新しく契約できますか?
できません。東京電力エナジーパートナーは2016年3月31日をもって電化上手の新規加入の申込受付を終了しています。おトクなナイト8・おトクなナイト10・ピークシフトプランも同じ日に終了しました。すでに契約している場合は継続できますが、解約すると再加入はできません。
全電化住宅割引はいつ終わりましたか?
2025年3月31日で終了しました。割引対象額(夏季の昼間時間を除く時間に使った電力量料金)の5%を、月2,200円を上限に割り引く仕組みでした。月450kWhの試算では月約751円、年約9,000円にあたります。終了後の請求額で電化上手の有利さを判断し直す必要があります。
電化上手からスマートライフSに移ると安くなりますか?
条件によります。本記事の試算(月450kWh・6kVA・その他季)では、エコキュートの沸き上げを1〜6時に収められる場合は年約1,682円安く、夜間の使い方を変えない場合は年約5,505円高くなりました。スマートライフSの安い時間帯は1〜6時の5時間で、電化上手の23〜7時より3時間短いためです。
出典
- 東京電力エナジーパートナー「料金単価表‐主な選択約款(従来からの料金プラン)」(2026年9月12日閲覧)
- 東京電力エナジーパートナー「スマートライフ(オール電化)」(2026年9月12日閲覧)
- 東京電力エナジーパートナー「夜トクプラン(夜間・深夜割引)」(2026年9月12日閲覧)
- 東京電力エナジーパートナー「おトクなナイト8・10」(2026年9月12日閲覧)
