プロパンガスの相場と地域差【2026年】月10立方メートルの平均は北海道11,961円・奈良8,639円で年39,864円違う

プロパンガスの相場と地域差 — 単価は県で決まり差は年約4万円

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この記事はガス代の見直しシリーズの一部です。全体像とシミュレーターはガス代を下げる完全ガイド【2026年】にまとめています。

情報基準日: 2026-09-18

プロパンガスを月10立方メートル使う家庭の全国平均は9,697円(2026年6月・石油情報センター確報)。最も高い北海道は11,961円、最も安い奈良県は8,639円で、同じ使い方でも年39,864円の差がつく。

結論は3行です。
1. 地域差の主因は従量単価。北海道の1立方メートルあたり967.6円に対し、奈良県は667.3円で1.45倍の開きがある。
2. 基本料金の差は最大でも511円(北海道2,285円と鹿児島県1,774円)で、年6,132円分にとどまる。
3. 自分の請求が高いかどうかは、検針票を「基本料金」と「従量単価」に分けて、住んでいる都道府県の平均と比べれば判定できる。

この記事の要点

  • プロパンガスは公共料金ではなく自由料金。同じ県内でも会社ごとに単価が違い、公表されないことも多い
  • 唯一の全国共通のものさしが、石油情報センター(日本エネルギー経済研究所)が毎月出しているLPガス一般小売価格の調査
  • 月10立方メートルの都道府県平均は8,639円〜11,961円。高い側は北海道・東北・山陰、安い側は関東内陸と奈良に集中する
  • 従量単価は10立方メートル時の平均で667.3〜967.6円。基本料金は1,774〜2,285円で、差は単価のほうが大きい
  • 都市ガスと比べるときは熱量をそろえる。LPガス10立方メートルは都市ガス13Aの約22立方メートルに相当する

この記事の比較基準|公式単価のみ・アフィリエイト順位なし・情報基準日

  • 価格は石油情報センターの価格調査と各社の公表価格だけを使っています。LPガスは公共料金ではなく販売店ごとの自由料金のため、同じ地域でも契約によって差が出ます。
  • 請求額は輸入価格(CP)の変動と設備費の上乗せ分で動きます。本文の数値は特記がない限り、記載の調査月の平均価格にもとづく計算です。
  • 紹介する順序や掲載の有無を広告の成果報酬で変えていません。提携のあるサービスを案内する場合は記事の冒頭にPR表記を置いています。
  • 年額の差は前提の使用量と計算式を本文に明記し、契約内容によって結果が変わるため「最安」と断定する表現は使いません。情報基準日: 2026-09-16
目次

プロパンガスの「相場」はどこを見れば分かるか

プロパンガス(LPガス)は自由料金です。都市ガスのように認可された料金表があるわけではなく、同じ町の隣の家でも単価が違うことがあります。そのため「相場」を知るには、公的な調査に当たるしかありません。

使えるのは、資源エネルギー庁の委託で一般財団法人日本エネルギー経済研究所 石油情報センターが毎月行っているLPガス価格調査です。基本料金と、5・10・20・50立方メートルを使ったときの請求額を、地方別・都道府県別に公表しています。速報が毎月、確報が偶数月に出ます。

この調査の便利なところは、基本料金と使用量別の請求額が別々に載っていることです。ここから従量単価を逆算できます。10立方メートル時の従量単価は「(10立方メートルの請求額−基本料金)÷10」で求まります。

地方ブロック別の平均(2026年8月時点)

地方 5立方 10立方 20立方 50立方 10→20の増分単価
北海道7,089円11,663円20,245円45,115円858.2円
東北6,458円10,770円18,997円41,842円822.7円
関東5,620円9,238円16,286円36,199円704.8円
中部5,963円9,728円16,929円36,505円720.1円
近畿5,825円9,455円16,338円35,506円688.3円
中国6,319円10,299円17,832円38,504円753.3円
四国5,808円9,447円16,278円35,277円683.1円
九州及び沖縄5,960円9,736円16,744円35,790円700.8円
全国5,991円9,822円17,118円37,365円729.6円

出典: 石油情報センター「一般小売価格 LP(プロパン)ガス 速報」2026年8月31日時点(2026-09-09取得)。税込。増分単価は(20立方の額−10立方の額)÷10で当サイトが計算。

増分単価は、10立方メートルを超えて使う分の実質的な1立方メートル単価です。北海道の858.2円と四国の683.1円では1.26倍。寒い地域ほど高いという単純な図式ではなく、中国地方(753.3円)が中部(720.1円)より高い点は見落とされがちです。

都道府県別に見ると、高い側と安い側で年39,864円違う

確報が出ている2026年6月分で、月10立方メートルの請求額が高い5県と安い5都県を並べました。従量単価は「(10立方メートルの額−基本料金)÷10」で当サイトが計算しています。

都道府県 基本料金 10立方の請求額 従量単価 全国平均との年差
北海道2,285円11,961円967.6円+27,168円
青森県2,173円11,462円928.9円+21,180円
山形県2,125円10,989円886.4円+15,504円
岩手県2,090円10,969円887.9円+15,264円
秋田県2,092円10,742円865.0円+12,540円
全国平均—9,697円—0円
埼玉県1,924円8,928円700.4円−9,228円
東京都1,894円8,861円696.7円−10,032円
群馬県1,929円8,832円690.3円−10,380円
栃木県1,832円8,816円698.4円−10,572円
千葉県1,899円8,797円689.8円−10,800円
奈良県1,966円8,639円667.3円−12,696円

出典: 石油情報センター「一般小売価格 LP(プロパン)ガス 都道府県別」2026年6月確報(2026-09-09取得)。税込。従量単価と年差は当サイトが計算(年差=(各県の額−9,697円)×12)。

月10立方メートルの請求額(2026年6月確報・税込) 北海道11,961円 青森県11,462円 山形県10,989円 岩手県10,969円 秋田県10,742円 全国平均9,697円 東京都8,861円 栃木県8,816円 奈良県8,639円 横軸の起点は0円です。

北海道と奈良県の月3,322円の差を分解すると、従量単価の差(967.6円−667.3円=300.3円、10立方メートルで3,003円)が90.4%を占め、基本料金の差319円は9.6%にすぎません。地域差のほとんどは従量単価で説明できるということです。基本料金は全国で見ても1,774円(鹿児島県)〜2,285円(北海道)の範囲に収まっており、動きが小さい項目です。

自分の請求が相場より高いかを4ステップで判定する

判定の手順

  1. 検針票を「基本料金」と「従量料金」に分ける。合計÷使用量で出した平均単価では判定できません。基本料金が混ざるため、使用量が少ない月ほど高く見えてしまいます。
  2. 従量単価を出す。従量料金÷使用量です。検針票に単価が印字されている場合はそれを使います。
  3. 上の表で自分の都道府県の値と比べる。基本料金が県平均+300円以上、または従量単価が県平均+100円以上なら、高い側です。
  4. 3社以上から見積もりを取る。単価だけでなく、値上げの条件・無償貸与設備の有無・解約時の精算方法を書面で確認します。
検針票を分解基本料金/従量料金 従量単価を計算従量料金÷使用量 県平均と比べる+100円で高い側 3社に見積もり条件を書面で確認 相場と照らす手順

いまの従量単価が地域平均より高いなら、比較して確かめる価値があります

図2の地域平均より自分の従量単価が高いなら、値上げの前に他社の提示を取って比べる価値があります。エネピは、プロパンガスの料金を地域の複数社で比較できる無料のサービスです。相談したうえで切り替えない選択もできます。

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都市ガスと比べるときは熱量をそろえる

「プロパンは都市ガスの2倍」とよく言われますが、立方メートル単価をそのまま比べるのは誤りです。LPガスは1立方メートルあたり約99メガジュール、都市ガス13Aは45メガジュール。同じ熱量を得るのに必要な体積が2.2倍違います。

熱量をそろえると、LPガス10立方メートルは都市ガス13Aの約22立方メートルに相当します。東京ガスの一般料金(B表:基本料金1,056.00円、基準単位料金130.46円)で22立方メートルを計算すると3,926円。関東のLPガス10立方メートルの平均9,079円と比べると2.31倍でした。同じ10立方メートルどうしで比べた4.1倍(東京ガスA表10立方メートルは2,212円)ではなく、熱量をそろえた2.3倍前後が実態に近い数字です。

注意: 平均より安ければ安心、ではない

石油情報センターの値はあくまで調査対象の平均です。同じ県内でも会社ごとの差は平均の幅より大きくなることがあります。また、切り替え直後だけ安く、1〜2年後に値上げされる例も報告されています。契約時に「値上げをする場合の通知方法と根拠」を書面に残しておくことが、平均と比べること以上に重要です。

使用量帯を変えると順位が入れ替わる県がある

相場を見るときは、自分の使用量に近い欄で見てください。10立方メートルの順位と50立方メートルの順位は一致しません。青森県は10立方メートルでは北海道より499円安いのに、50立方メートルでは580円高くなります。高知県と奈良県も、10立方メートルでは奈良県が安く、50立方メートルでは高知県が逆転します。

都道府県 5立方 10立方 20立方 50立方
北海道7,268円11,961円20,837円46,104円
青森県6,784円11,462円20,365円46,684円
全国5,925円9,697円16,892円36,962円
奈良県5,368円8,639円15,024円32,917円
高知県5,649円9,121円15,523円32,733円

出典: 石油情報センター「一般小売価格 LP(プロパン)ガス 都道府県別」2026年6月確報(2026-09-09取得)。税込。網掛けは各列の最高(黄)・最安(緑)。

ガス給湯に加えて調理・浴室暖房まで使う4人世帯は月20立方メートル前後、給湯だけの単身世帯は月5立方メートル前後になりやすいところです。まず自分の検針票で年間の平均使用量を確認し、それに近い欄で比べるのが正確です。

この調査の読み方で気をつける2点

1つ目は、速報と確報で数字がずれることです。地方ブロックの速報(2026年8月31日時点)では全国の10立方メートルが9,822円ですが、確報の2026年6月分は9,697円でした。時点が違うため、比較するときはどちらか一方に統一してください。

2つ目は、離島を含むかどうかで値が変わることです。長崎県は9,796円ですが、対馬・五島を除くと9,706円。鹿児島県は9,544円で、奄美・熊毛を除くと9,445円になります。離島以外に住んでいる人は「除」の行を見たほうが実態に近くなります。

よくある質問

先に答えると結論(2026年6月・石油情報センター確報)
自分の請求は高いのか月10立方メートルの全国平均は9,697円。自分の都道府県の平均より1割以上高ければ見直しの対象。判定は検針票を基本料金と従量単価に分けて比べる
どこで差がつくのか主因は従量単価。北海道967.6円/立方メートルに対し奈良県667.3円で1.45倍。基本料金の差は最大511円(北海道2,285円と鹿児島県1,774円)で年6,132円分にとどまる
差は年いくらか最も高い北海道11,961円と最も安い奈良県8,639円で月3,322円、年39,864円。同じ使い方でもこれだけ開く

石油情報センターの平均より安ければ、切り替えなくてよいですか

平均を下回っていれば、少なくとも「明らかに高い」状態ではありません。ただし平均は調査対象の中央値ではなく単純平均で、高い契約に引き上げられています。県の平均より1割以上安い水準の会社も実在するため、平均と同水準なら見積もりを取る価値はあります。

寒い地域のプロパンガスが高いのはなぜですか

配送コストの差が大きいと説明されます。一戸あたりの配送距離が長く、積雪期の配送に手間がかかる地域ほど、1立方メートルに乗る配送費が上がります。ただし中国地方(従量単価753.3円)が中部(720.1円)より高いように、気候だけでは説明できない差もあり、地域内の競争の程度も影響しています。

基本料金が2,000円を超えていたら高すぎますか

一概には言えません。2026年6月の都道府県平均は1,774円(鹿児島県)から2,285円(北海道)に分布しており、2,000円台は北海道・東北・北陸・山陰では平均的です。判断するときは自分の都道府県の平均と比べてください。なお基本料金にガス器具の無償貸与分が乗っている場合があります。

検針票のどこを見れば高いと判定できますか

基本料金と従量料金に分けて、従量料金を使用量で割り、1立方メートルあたりの単価を出します。これを住んでいる都道府県の平均(基本料金は1,774円から2,285円、従量単価は667.3円から967.6円の範囲)と比べます。単価が県平均の1.2倍を超えていれば、同じ地域にかなり安い会社がある水準です。逆に単価が平均並みで請求が高いときは使用量側の問題なので、給湯の設定温度と追い焚きの回数を先に見直したほうが効きます。

基本料金にガス器具の貸与分が乗っているか確認できますか

確認を求められます。2024年4月2日公布の改正液化石油ガス法にもとづき、2025年4月2日から「三部料金制の徹底」として、給湯器やエアコンなどの設備費用をガス料金に計上すること、および外出し表示をしないことが規制されました。ガス料金と設備費用が一体になった請求はこの規律の対象です。内訳が分からない場合は、販売事業者に液石法第14条の書面と料金の算定方法の説明を求めてください。

全国平均が上がっているなら切り替えても意味がないのでは

意味はあります。全国平均が動いても、同じ地域内の会社間の差は残るためです。この記事の数字は都道府県の単純平均で、県内には平均より1割以上安い会社と平均より高い会社が同時に存在します。判定の基準は「全国平均と比べて安いか」ではなく「自分の県の平均に対して自分の単価がどこにあるか」です。ただし切り替え後しばらくして単価が上がる例もあるため、契約時に単価の改定条件を書面で確認してください。

出典

  • 石油情報センター(日本エネルギー経済研究所)「一般小売価格 LP(プロパン)ガス 速報」2026年8月31日時点(2026-09-09取得)
  • 石油情報センター「一般小売価格 LP(プロパン)ガス 都道府県別」2026年6月確報(2026-09-09取得)
  • 資源エネルギー庁「LPガス価格調査」調査の概要(2026-09-09取得)
  • 東京ガス「一般契約 料金表」基本料金・基準単位料金(2026-09-09取得)

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関連:カセットガス発電機とポータブル電源はどっちを買う?停電3日に必要な電力量と法令で選ぶ(LPガスを使っている家が停電時の電源を考えるときの整理です)

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この記事を書いた人

省エネ住宅ナビ編集部です。国・自治体の公式情報をもとに、補助金・太陽光・蓄電池・エコキュート・リフォームの「いくらかかる?いくら戻る?」を中立の立場で整理しています。数値・期限は必ず一次情報で確認し、情報基準日を明示する編集方針です。

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