除湿機の選び方2026|コンプレッサー式とデシカント式を「1Lあたりの電気代」で比較

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除湿機は、同じ1Lの水分を取り除くのにかかる電気代が方式によって約1.75倍違います。カタログの「消費電力」だけを見比べても、除湿量が違うため損得は分かりません。この記事では、メーカー公式仕様から「1Lあたりの電気代」をそろえて計算し、コンプレッサー式・デシカント式・ハイブリッド式のどれをいつ使うべきかを整理します。

この記事の要点

  • 夏の部屋干し・梅雨ならコンプレッサー式。1Lあたり約21.3円で、室温が高いほどよく除湿できます
  • 冬の結露・寒い部屋ならデシカント式。1Lあたり約37円と電気代は高めですが、低温でも能力が落ちにくい方式です
  • 通年・洗濯物が多い家ならハイブリッド式。定格運転の1Lあたりは約18円と最も低く、季節で方式を切り替えます

1Lあたりの電気代は各社公式仕様(消費電力・定格除湿能力)と電力料金目安単価31円/kWhから算出。詳細は本文の表をご覧ください。

目次

除湿機の3方式としくみ|「いつ使うか」で向き不向きが決まる

家庭用の除湿機は大きく3方式に分かれます。パナソニックの公式解説によると、コンプレッサー式は空気を冷やして水分を結露させる方式で、気温が高いほど除湿能力が上がり、消費電力が小さいのが特長です。一方で気温が低い季節は除湿しにくくなります。デシカント式は乾燥剤(ゼオライト)に湿気を吸着させ、ヒーターで水分を追い出す方式のため、冬でも能力が落ちにくい半面、ヒーターのぶん消費電力が大きく、室温の上昇も大きくなります。

コンプレッサー式

  • 空気を冷やして水分を結露させて回収
  • 気温が高いほど除湿能力が上がる(夏向き)
  • 消費電力が小さい(代表機180W)
  • 気温が低いと除湿しにくい
  • コンプレッサーを積むぶん本体は重め

デシカント式

  • 乾燥剤(ゼオライト)に湿気を吸着させヒーターで放出
  • 冬の低温でも能力が落ちにくい(冬向き)
  • ヒーターのぶん消費電力が大きい(代表機280W)
  • 室温の上昇が大きく、夏の使用には不向き
  • 本体は軽くコンパクト

ハイブリッド式はこの2方式を1台に載せ、夏はコンプレッサー式、冬はデシカント式の動きに切り替える方式です。本体価格は高くなりますが、季節を問わず衣類乾燥に使えます。どの方式にも共通する注意として、コロナは公式ページで「除湿機にお部屋を冷やす機能はありません。むしろ運転中は熱を発生しますので温度が上がります」と明記しています。冷房の代わりにはならない、と考えておくのが確実です。

「1Lあたりの電気代」で比べる|方式間で約1.75倍の差

方式の損得は「1Lの水分を取るのに何円かかるか(除湿効率)」でそろえると一目で分かります。各社の公式仕様にある消費電力と定格除湿能力から、電力料金目安単価31円/kWh(2022年7月改定)で計算したのが次の表です。

方式(代表機)定格除湿能力消費電力1時間の電気代1Lあたりの電気代
コンプレッサー式
コロナ CD-P6326
6.3L/日180W約5.6円約21.3円
デシカント式
パナソニック F-YZVXJ60
5.6L/日280W約8.7円約37.2円
ハイブリッド式
パナソニック F-YHVX120
10.0L/日245W約7.6円約18.2円
各社公式仕様(60Hz・定格運転時)より作成。1Lあたり=消費電力(kW)×24時間×31円÷定格除湿能力(L/日)。コンプレッサー式の定格値は室温27℃・湿度60%での測定値(コロナ公式)。2026年8月19日確認。
1Lあたりの電気代(円・60Hz定格)ハイブリッド式約18.2円コンプレッサー式約21.3円デシカント式約37.2円出典表と同条件で算出。デシカント式はコンプレッサー式の約1.75倍

この計算が正しいかは、メーカーの公式値で検算できます。コロナはCD-P6326の仕様表に「除湿効率 21.3円/L」を公表しており、当サイトの計算(180W×24時間×31円÷6.3L=約21.3円)と一致しました。同じ式をパナソニックの公式仕様に当てはめると、デシカント式は約37.2円/Lとなり、コンプレッサー式の約1.75倍です。ハイブリッド式の定格運転は約18.2円/Lと最も低くなりますが、衣類乾燥の最大運転時は715W(12.5L/日)まで上がるため、常にこの値で動くわけではありません。

1日8時間運転を1か月(30日)続けた場合の電気代の目安は、コンプレッサー式が約1,340円、ハイブリッド式(定格)が約1,820円、デシカント式が約2,080円です(定格連続運転で計算。実際は湿度センサーによる制御で下がります)。

選び方の3基準|迷ったらこの順に決める

基準1:使う季節と部屋の温度で方式を決める

最初に決めるのは方式です。梅雨から夏の部屋干しが中心なら、気温が高いほど能力が上がるコンプレッサー式が電気代・除湿量の両面で有利です。冬の結露対策や、気温の低い脱衣所・北側の部屋で使うならデシカント式が向きます。コンプレッサー式の使用可能室温は約5〜40℃(コロナ公式)で、低温では除湿量が大きく落ちるためです。両方の季節で使いたい場合にハイブリッド式を検討します。

基準2:「1Lあたりの電気代」で機種を比べる

同じ方式の中で機種を比べるときは、消費電力(W)ではなく「消費電力(kW)×24×31円÷定格除湿能力(L/日)」で1Lあたりの電気代を出すと、大きさの違う機種同士でも公平に比べられます。コロナのように仕様表に除湿効率(円/L)を公表しているメーカーもあります。数値が公表されていない場合も、この式なら仕様表の2つの値だけで計算できます。

基準3:除湿能力(L/日)とタンク容量を部屋に合わせる

定格除湿能力が6L/日クラスなら木造7〜8畳・鉄筋14〜16畳が目安、10L/日クラスなら木造11〜13畳・鉄筋23〜25畳が目安です(各社公表の除湿可能面積)。もう1つ見落としやすいのがタンク容量で、満水になると自動停止します。外出中や就寝中に止めたくない場合は、タンクが大きい機種(CD-P6326は3.5L)か、ホースで排水し続けられる連続排水対応の機種を選びます。

購入前チェックリスト

  1. 使うのは夏か冬か(夏→コンプレッサー式/冬→デシカント式/両方→ハイブリッド式)
  2. 1Lあたりの電気代を計算したか(目安:20円前後なら省エネ寄り)
  3. 部屋の広さに除湿能力(L/日)が合っているか
  4. タンク容量と連続排水の要否を確認したか
  5. 本体の銘板にPSEマークがあるか(電気用品安全法の対象)

用途別のおすすめ3機種|楽天・Amazonの参考リンク付き

① 夏の部屋干し・梅雨の湿気対策に:コロナ CD-P6326(コンプレッサー式)

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気温の高い季節に毎日使うならこのタイプです。消費電力180Wで1Lあたり約21.3円と、今回比較した3機種の中で「電気代の安さ×本体価格の手頃さ」のバランスが良く、仕様表に除湿効率を明記している点も誠実です。日本製で、3.5Lの大きめタンクを備えます。

  • 方式:コンプレッサー式/除湿能力6.3L/日(60Hz)
  • 消費電力180W・1時間あたり約5.6円
  • 除湿効率21.3円/L(メーカー公表値)
  • タンク容量約3.5Lで自動停止/使用可能室温約5〜40℃
  • 参考価格:20,800円(2026年8月19日時点・送料無料の例)

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② 冬の結露・寒い部屋の衣類乾燥に:パナソニック F-YZVXJ60(デシカント式)

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気温が低くても除湿能力が落ちにくいデシカント式の定番です。1Lあたりの電気代は約37円と高めですが、コンプレッサー式が苦手な冬の結露対策・寒い部屋での部屋干しではそもそもの除湿量で上回ります。本体6.0kgと軽く、部屋間の移動も苦になりません。

  • 方式:デシカント式/定格除湿能力5.6L/日(60Hz)
  • 消費電力280W(除湿・自動)・1時間あたり約8.7円
  • 衣類乾燥(標準)は約178分・1回あたり約23.6円(メーカー公表値)
  • タンク容量約2.0L/質量6.0kg
  • 参考価格:39,000円(2026年8月19日時点・送料無料の例)
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③ 通年使う・洗濯物が多い家に:パナソニック F-YHVX120(ハイブリッド式)

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夏はコンプレッサー式、冬はデシカント式の動きに切り替わる1台2役です。定格除湿能力10.0L/日と大きく、定格運転の1Lあたりは約18.2円と今回の3機種で最も低くなります。本体価格は高めなので、年間を通して部屋干しが多い世帯向けです。

  • 方式:ハイブリッド式/定格除湿能力10.0L/日(60Hz・245W)
  • 衣類乾燥の最大運転時は715W・12.5L/日
  • 除湿可能面積の目安:木造11〜13畳・鉄筋23〜25畳
  • 1年中スピード衣類乾燥をうたう通年タイプ
  • 参考価格:60,200円(2026年8月19日時点・送料無料の例)

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使う前に知っておきたい注意点

⚠ 注意

  • 部屋は涼しくなりません。コロナは「除湿機にお部屋を冷やす機能はありません。むしろ運転中は熱を発生しますので温度が上がります」と公式に明記しています。特にデシカント式は室温上昇が大きく、夏の使用には不向きです
  • コンプレッサー式は低温で能力が落ちます。使用可能室温は約5〜40℃(コロナ公式)。冬の結露対策に使うなら方式選びから見直します
  • 定格値は測定条件つきの数値です。コンプレッサー式の除湿能力・消費電力は室温27℃・湿度60%での値で、実際の除湿量は環境で変わります
  • PSEマークを確認。電気用品安全法では、定格消費電力500W以下の冷却装置を持つ「電気除湿機」が規制対象品目に挙げられています。国内向け正規品なら本体の銘板にPSEマークと定格表示があります

よくある質問

除湿機をつけると部屋は涼しくなりますか?

なりません。メーカーも冷房機能はないと公式に明記しており、運転中はむしろ熱が発生して室温は上がります。夏に体感を下げたい場合は、湿度を下げたうえでエアコンの冷房・除湿と使い分けるのが現実的です。

電気代は1か月いくらかかりますか?

1日8時間×30日の定格連続運転で計算すると、コンプレッサー式(180W)は約1,340円、ハイブリッド式の定格(245W)は約1,820円、デシカント式(280W)は約2,080円です(単価31円/kWh)。実際は湿度センサーの制御で運転が弱まるため、これより下がるのが普通です。

コンプレッサー式は冬に使えませんか?

使用可能室温(約5〜40℃)の範囲なら運転はできますが、気温が低いほど除湿量が落ちる方式のため、冬が主目的ならデシカント式が向きます。なお冬の結露は「湿度を下げる」以外に窓側の断熱で抑える方法もあり、部屋の条件によってはそちらが効きます。

出典

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この記事を書いた人

省エネ住宅ナビ編集部です。国・自治体の公式情報をもとに、補助金・太陽光・蓄電池・エコキュート・リフォームの「いくらかかる?いくら戻る?」を中立の立場で整理しています。数値・期限は必ず一次情報で確認し、情報基準日を明示する編集方針です。

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