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この記事はガス代の見直しシリーズの一部です。全体像とシミュレーターはガス代を下げる完全ガイド【2026年】にまとめています。
関東のプロパンガスは、同じ熱量の都市ガスより月およそ4,398円・年52,776円高い計算になります。差の主因は従量単価で、公的統計から逆算すると関東は723.6円/m3。2026年9月7日時点の公表値で試算しました。
情報基準日: 2026-09-07
高い理由の1つ目は、LPガスが公共料金ではなく、販売事業者が自由に決められる料金だからです。
2つ目は、給湯器などの設備費用がガスの従量単価に上乗せされてきた商慣行があるためです。
3つ目は、その是正ルール(三部料金制)が2025年4月に施行された一方、規制の一部は新規契約にしか及ばないためです。
この記事の要点
- LPガス1m3は都市ガス13Aの約2.2m3ぶんの熱量。単価をそのまま比べても意味がない
- 石油情報センターの5m3と10m3の公表額から、地域ごとの基本料金相当と従量単価を逆算できる
- 関東の従量単価は723.6円/m3、全国平均は766.2円/m3(2026年8月31日調査)
- 2025年4月2日から、請求書は基本料金・従量料金・設備料金の3つに分けて通知することが義務化された
- 民間団体が示す適正価格まで下がれば、都市ガスとの差はほぼ消える水準になる
この記事の前提|公的統計と公式資料の記載のみ・アフィリエイト順位なし・情報基準日
- 価格の水準と内訳は石油情報センターの価格調査と所管省庁の公表資料の記載だけを使っています。推計で補った箇所は本文にその旨を書いています。
- プロパンガスは販売店ごとに料金を自由に決められるため、同じ地域でも基本料金と従量単価に差が出ます。本文の金額は平均や事例であって、個別の請求額を示すものではありません。
- 紹介する順序や掲載の有無を広告の成果報酬で変えていません。提携のあるサービスを案内する場合は記事の冒頭にPR表記を置いています。
- 契約内容や住まいの条件によって結果が変わるため「必ず」「最安」と断定する表現は使いません。情報基準日: 2026-09-13
同じ熱量にそろえると月いくら違うのか
都市ガス13Aの標準熱量は1m3あたり45MJ、LPガス(プロパン)は1m3あたり約99MJです。LPガス1m3は都市ガスおよそ2.2m3ぶんの熱量にあたるため、m3あたりの単価をそのまま並べると差が実際の3倍近くに見えてしまいます。ここでは都市ガスで月20m3を使う世帯(2人暮らしで給湯とコンロを使う目安)を基準に、同じ熱量をLPガスでまかなった場合の金額に換算して比べます。
| 項目 | 都市ガス(東京ガス一般料金) | LPガス(関東平均) | LPガス(全国平均) |
|---|---|---|---|
| 使用量 | 20m3 | 9.09m3(同熱量) | 9.09m3(同熱量) |
| 基本料金 | 759円 | 2,002円 | 2,160円 |
| 従量単価 | 171.13円/m3 | 723.6円/m3 | 766.2円/m3 |
| 月額の目安 | 4,181円 | 8,579円 | 9,124円 |
| 都市ガスとの差(年) | – | 52,776円 | 59,316円 |
いまの従量単価が関東平均723.6円より高いなら、比較で確かめられます
ここまでの差は地域平均どうしの比較です。自分の請求書の従量単価が平均より高い場合、事業者ごとの価格差や設備費の回収分が乗っている可能性があります。エネピは、プロパンガスの料金を地域の複数社で無料で比較できるサービスです。見積もりを見たうえで切り替えない選択もできます。
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理由1|LPガスは公共料金ではなく、事業者が自由に決める料金
都市ガスは導管という独占設備を使う事業のため、一般料金の単価が約款として公表され、原料費調整制度で毎月の増減も公開されます。一方でLPガスはボンベ配送による小売で、販売事業者は都道府県への登録制、料金は各社が自由に設定します。同じ市内でも会社が違えば単価が違い、公表を探しても見つからないことがあるのはこのためです。
ただし公的な統計はあります。石油情報センターは毎月、5m3・10m3・20m3・50m3の請求額(基本料金と消費税を含む)を地域別に公表しています。5m3と10m3の差を5で割れば従量単価が、そこから逆算すれば基本料金相当が求められます。上位サイトの多くが10m3の金額だけを並べていますが、この2段階の内訳まで分けると、地域差がどちらの要素から来ているのかが見えます。
| 地域 | 5m3の請求額 | 10m3の請求額 | 逆算した従量単価 | 逆算した基本料金相当 |
|---|---|---|---|---|
| 北海道 | 7,089円 | 11,663円 | 914.8円/m3 | 2,515円 |
| 東北 | 6,458円 | 10,770円 | 862.4円/m3 | 2,146円 |
| 関東 | 5,620円 | 9,238円 | 723.6円/m3 | 2,002円 |
| 中部 | 5,963円 | 9,728円 | 753.0円/m3 | 2,198円 |
| 近畿 | 5,825円 | 9,455円 | 726.0円/m3 | 2,195円 |
| 中国 | 6,319円 | 10,299円 | 796.0円/m3 | 2,339円 |
| 四国 | 5,808円 | 9,447円 | 727.8円/m3 | 2,169円 |
| 九州および沖縄 | 5,960円 | 9,736円 | 755.2円/m3 | 2,184円 |
| 全国 | 5,991円 | 9,822円 | 766.2円/m3 | 2,160円 |
従量単価がもっとも高い北海道(914.8円/m3)と、もっとも低い関東(723.6円/m3)の差は191.2円/m3です。月9m3を使う世帯なら月1,721円の差になります。寒冷地は配送距離が長く1軒あたりの効率が落ちるため単価が上がりやすい、という説明はよく見かけますが、基本料金相当の差(2,515円と2,002円で513円)よりも従量単価側の差のほうが金額として大きい点は押さえておきたいところです。
理由2|給湯器などの設備費が従量単価に乗っている
LPガス業界では、販売事業者が給湯器やコンロを無償で貸与し、その費用をガスの従量単価に上乗せして回収する商慣行が長く続いてきました。賃貸住宅では、入居者が選べないまま、建物側の設備費用まで入居者のガス料金に含まれている例が問題視されてきました。
この是正のため、経済産業省は液化石油ガス法の施行規則を改正し、2025年4月2日に三部料金制の徹底(設備費用の外出し表示・計上禁止)を施行しました。適用範囲は次のとおりです。
| 新しいルール | 既存契約 | 2025年4月2日以降の新規契約 |
|---|---|---|
| 請求を基本料金・従量料金・設備料金の3つに分けて通知する | 適用される | 適用される |
| エアコン・インターホン・Wi-Fi機器などガス消費と無関係の設備費用の請求禁止 | 適用されない | 適用される |
| 賃貸住宅向けで、ガス器具など消費設備の費用をガス料金として請求することの禁止 | 適用されない | 適用される |
つまり、いま住んでいる家の契約が2025年4月1日以前から続いているなら、設備費がガス料金に含まれていること自体は禁止されていません。それでも請求の内訳を3つに分けて通知する義務は既存契約にも及ぶため、手元の検針票や請求書で設備料金がいくら計上されているかを確認できる状態にはなっています。ここが交渉の出発点になります。
民間団体が示す「適正価格」まで下がると都市ガス並みになるのか
プロパンガス料金消費者協会は、東京都について基本料金1,650円・従量単価308円/m3(いずれも税込)を適正価格として示しています。これは公的機関の基準ではなく同協会が独自に設定した水準ですが、公的統計の平均と並べると差の大きさがはっきりします。
| 条件 | 10m3使用時 | 都市ガス20m3相当(9.09m3) |
|---|---|---|
| 関東の平均(石油情報センター) | 9,238円 | 8,579円 |
| 民間団体の適正価格(東京都) | 4,730円 | 4,449円 |
| 都市ガス(東京ガス一般料金20m3) | – | 4,181円 |
適正価格の水準まで下がれば、同じ熱量あたりの月額は4,449円で、都市ガスの4,181円との差は268円にとどまります。逆にいえば、いま関東平均の水準で契約している世帯の差額の大半は、燃料そのものの違いではなく単価の決まり方から生じているという読み方ができます。ただしこの水準で契約できるかは事業者ごとの判断であり、必ず下がると約束できるものではありません。
単価を下げるためにまず何をするか
見積もりを取るときの注意
最初の数か月だけ安く、その後に値上げされる例が報告されています。契約前に、単価の改定条件(原料価格に連動するのか、事業者の裁量なのか)と、無償貸与の設備がある場合の解約時の精算額を書面で確認してください。切替の斡旋サービスを使う場合も、単価保証の期間と根拠を必ず文面で残しておくと安全です。
単価を下げる第一歩は、いまの単価を他社と並べてみることです
値下げ交渉も切り替えも、比較の材料がなければ判断できません。エネピはプロパンガスの料金を地域の複数社で比較できる無料のサービスで、相談だけの利用もできます。
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よくある質問
プロパンガスは都市ガスより何倍高いのですか
同じ熱量にそろえて比べると、関東平均で月8,579円、東京ガスの一般料金で月4,181円となり、約2.1倍です(都市ガス20m3相当・2026年9月7日時点の公表値による試算)。単価をm3のまま比べると3倍以上に見えますが、LPガス1m3は都市ガス約2.2m3ぶんの熱量があるため、その比較は正確ではありません。
自分の従量単価はどうやって調べますか
検針票の従量料金を当月の使用量(m3)で割ると求められます。2025年4月2日以降は、請求を基本料金・従量料金・設備料金の3つに分けて通知することが既存契約にも義務付けられているため、内訳が記載されていない場合は販売事業者に開示を求めることができます。
賃貸でもプロパンガス会社を変えられますか
ガスの契約者が入居者本人であれば、原則として入居者の判断で切り替えられます。建物ごとに大家や管理会社が一括で契約している場合は入居者だけでは変更できず、大家への相談が出発点になります。2025年4月2日以降に結ばれた新規契約では、賃貸住宅向けにガス器具などの消費設備費用をガス料金として請求することが禁止されています。
出典
- 日本エネルギー経済研究所 石油情報センター「一般小売価格 LP(プロパン)ガス 速報(2026年8月31日調査)」(取得日 2026-09-07)
- 東京ガス「ガス料金表 東京地区等 一般料金(2026年10月検針分)」(取得日 2026-09-07)
- 経済産業省「LPガス料金の表示・計上方法に関する新しいルールを施行しました」2025年4月2日(取得日 2026-09-07)
- プロパンガス料金消費者協会「プロパンガス料金の適正価格 2026」(取得日 2026-09-07)
都市ガスとの差が大きいと感じたら、まず単価の比較から
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