この記事はガス代の見直しシリーズの一部です。全体像とシミュレーターはガス代を下げる完全ガイド【2026年】にまとめています。
月30立方メートルの家庭なら、関西電力の関電ガス「なっトクプラン」は5,404円で、大阪ガスの一般料金5,989円より年7,017円安くなります。大阪ガスは一般料金の新規受付を2026年9月30日で終了し、10月からは基本料金が高く従量単価が安い「一般料金S」が標準になります。2026年9月検針分の各社公式単価による試算です。
情報基準日: 2026-09-08
結論1: 大阪ガスエリアで一般家庭の使用量帯(月15〜50立方メートル)を比べると、関電ガスのなっトクプランが大阪ガスの一般料金を月335〜880円下回る。
結論2: 大阪ガスの一般料金は2026年9月30日で新規申込受付が終了する。既契約者は10月以降もそのまま継続でき、手続きは不要。
結論3: 10月から新設される一般料金Sは、月108.6立方メートルを超えて初めて一般料金より安くなる。家庭の使用量では必ず高くなる設計。
この記事でわかること
- 大阪ガス一般料金と関電ガスなっトクプランの単価(全8区分)と、月15・30・50立方メートルの年額差
- 2026年10月に新設される「一般料金S」の料金表と、一般料金と入れ替わる分岐点
- 2026年11月検針分から改定されるGAS得プラン5メニューの影響額
- 切り替え前に確認する5項目(上限価格の有無・ガス機器・キャンペーン条件)
この記事の比較基準|公式単価のみ・アフィリエイト順位なし・情報基準日
- 料金は各社の公式サイトと供給約款に記載された単価だけを使って計算しています。実際の請求額は使用量・契約容量・燃料費調整額・再エネ賦課金で変わります。
- 紹介する順序や掲載の有無を広告の成果報酬で変えていません。提携のあるサービスを案内する場合は記事の冒頭にPR表記を置いています。
- 年額の差は前提の使用量と計算式を本文に明記し、条件によって結果が変わるため「最安」と断定する表現は使いません。
- 情報基準日: 2026-09-12(単価の改定を確認した場合は本文の表と基準日を更新します)
大阪ガスと関電ガスの単価を8区分すべて並べる
大阪ガスの供給エリアでは、大阪ガスの一般料金と、関西電力が販売する関電ガス「なっトクプラン」が家庭向けの主要な選択肢です。両社とも8段階の料金区分を使い、境界も同じ位置にあるので、区分ごとに横並びで比べられます。
下の表は2026年9月検針分に実際に適用される単価です。大阪ガスは原料費調整後の単位料金、関電ガスは従量料金に同月の原料費調整単価9.71円を足した金額で、どちらも国の電気・ガス料金負担軽減支援事業による1立方メートルあたり18円の値引きが反映済みです。
| 1か月の使用量 | 大阪ガス 一般料金 基本/単位(9月検針分) |
関電ガス なっトクプラン 基本/調整後従量 |
単価の差 |
|---|---|---|---|
| A 0〜20立方メートル | 759.00円/184.43円 | 735.13円/163.71円 | 20.72円 |
| B 20〜50立方メートル | 1,364.81円/154.14円 | 1,223.46円/139.36円 | 14.78円 |
| C 50〜100立方メートル | 1,635.74円/148.72円 | 1,227.82円/139.23円 | 9.49円 |
| D 100〜200立方メートル | 2,074.72円/144.33円 | 1,631.90円/135.16円 | 9.17円 |
| E 200〜350立方メートル | 3,506.75円/137.17円 | 2,951.03円/128.55円 | 8.62円 |
| F 350〜500立方メートル | 3,834.72円/136.24円 | 3,251.86円/127.67円 | 8.57円 |
| G 500〜1000立方メートル | 6,981.94円/129.94円 | 6,165.95円/121.82円 | 8.12円 |
| H 1000立方メートル超 | 7,307.87円/129.62円 | 6,472.23円/121.52円 | 8.10円 |
出典と取得日: 大阪ガス「2026年9月ガス料金の原料費調整について」および「一般料金」、関西電力「ガス料金の計算方法(関電ガスなっトクプラン)」。いずれも2026-09-08取得。金額はすべて税込。
特徴は使用量が少ない区分ほど単価差が大きいことです。A区分では20.72円の差があるのに、H区分では8.10円まで縮まります。使用量が多い世帯ほど得をする都市ガスの一般的な構造とは逆で、一人暮らしや二人暮らしのほうが1立方メートルあたりの得が大きい形になっています。
月15・30・50立方メートルで年額はいくら違うか
基本料金の差も加えて、実際の請求額で計算します。大阪ガスが標準家庭としている月30立方メートルの5,989円は、同社が2026年9月検針分のプレスリリースで公表している金額と一致します(基本料金1,364.81円+単位料金154.14円×30立方メートル=5,989.01円)。
| 月の使用量 | 大阪ガス 一般料金 | 関電ガス なっトクプラン | 月の差 | 年の差 |
|---|---|---|---|---|
| 15立方メートル(一人暮らしの目安) | 3,525円 | 3,190円 | 334円 | 4,016円 |
| 30立方メートル(大阪ガスの標準家庭) | 5,989円 | 5,404円 | 584円 | 7,017円 |
| 50立方メートル(床暖房・乾燥機のある世帯) | 9,071円 | 8,191円 | 880円 | 10,564円 |
出典と取得日: 上表の各社公式単価から当サイトが計算(2026-09-08取得)。2026年9月検針分の単価で、国の1立方メートルあたり18円の値引きを含む。原料費調整単価は毎月変わるため、他の月では差額も変わる。
図1: 使用量別の年間差額(大阪ガス一般料金と関電ガスなっトクプラン)
関西エリアの差は、前に取り上げた関東エリア(東京ガスと新電力系で年1,101〜2,827円)よりかなり大きくなっています。関電ガスは基本料金でも大阪ガスを24円から836円下回っており、単価と基本料金の両方で差がついているためです。
一般料金は9月30日で新規受付終了。10月からの「一般料金S」は何が変わるか
大阪ガスは2026年4月9日、ガス料金の標準メニューである一般料金の新規申込受付を2026年9月30日で終了し、翌10月1日から新しい標準メニュー「一般料金S」を新設すると発表しました。一般料金Sは、一般料金より基本料金を引き上げ、従量料金単価を引き下げた料金体系です。すでに一般料金で契約している世帯と、9月30日までに申し込んだ世帯は、10月以降もそのまま一般料金を継続できます。
| 1か月の使用量 | 一般料金 基本/基準単位 |
一般料金S 基本/基準単位 |
差 |
|---|---|---|---|
| A 0〜20立方メートル | 759.00円/174.81円 | 1,335.00円/148.00円 | 基本+576.00円 単位▲26.81円 |
| B 20〜50立方メートル | 1,364.81円/144.52円 | 1,415.00円/144.00円 | 基本+50.19円 単位▲0.52円 |
| C 50〜100立方メートル | 1,635.74円/139.10円 | 1,680.00円/138.70円 | 基本+44.26円 単位▲0.40円 |
| D 100〜200立方メートル | 2,074.72円/134.71円 | 2,129.00円/134.21円 | 基本+54.28円 単位▲0.50円 |
| E 200〜350立方メートル | 3,506.75円/127.55円 | 3,561.00円/127.05円 | 基本+54.25円 単位▲0.50円 |
| F 350〜500立方メートル | 3,834.72円/126.62円 | 3,886.50円/126.12円 | 基本+51.78円 単位▲0.50円 |
| G 500〜1000立方メートル | 6,981.94円/120.32円 | 7,036.50円/119.82円 | 基本+54.56円 単位▲0.50円 |
| H 1000立方メートル超 | 7,307.87円/120.00円 | 7,356.50円/119.50円 | 基本+48.63円 単位▲0.50円 |
出典と取得日: 大阪ガス「ガス料金メニュー『一般料金』の新規受付終了および『一般料金S』新設、ならびに一部ガス料金メニューの料金改定などについて」(2026年4月9日、別紙1訂正版)および同社「一般料金」ページ。2026-09-08取得。料金表Gの基本料金は同社の訂正後の7,036.50円を採用。
一般料金Sが安くなるのは月108.6立方メートルを超えてから
基本料金の増加分を、単位料金の減少分で取り戻せる使用量が損益分岐点です。D区分では基本料金が54.28円増え、単位料金が0.50円下がるので、54.28÷0.50=月108.6立方メートルが分岐点になります。この量はD区分(100〜200立方メートル)の中に収まるので、計算として成立しています。
A区分では576.00÷26.81=21.5立方メートルが分岐点ですが、A区分は20立方メートルまでしか適用されないため、この区分の世帯は必ず割高になります。B区分では50.19÷0.52=96.5立方メートルで、これもB区分の上限50立方メートルを大きく超えています。C区分も44.26÷0.40=110.7立方メートルで上限の100立方メートルを超えます。つまり月100立方メートル以下の家庭では、どの区分でも一般料金Sのほうが高くなります。
大阪ガス自身も、2026年5月検針分の単価で計算した比較として、月15立方メートルで174円増、月30立方メートルで35円増、月50立方メートルで24円増と公表しています。当サイトの計算式(基本料金の差から単位料金の差×使用量を引く)に当てはめると、15立方メートルで576.00−26.81×15=173.85円、30立方メートルで50.19−0.52×30=34.59円、50立方メートルで50.19−0.52×50=24.19円となり、公表値と一致します。
9月30日までに何をするか
- すでに大阪ガスの一般料金を契約している世帯は、何もしなくても一般料金のまま。手続きは不要
- これから大阪ガスへ新規に申し込む予定があるなら、9月30日までに申し込めば一般料金を選べる
- 10月1日以降に転居や新規契約をすると、大阪ガスの標準メニューは一般料金Sになる
- 一度他社へ切り替えたあとで大阪ガスへ戻る場合、一般料金には戻れない可能性がある。切り替え前に大阪ガスへ確認する
GAS得プランも2026年11月検針分から改定される
床暖房やエコジョーズを使う世帯が契約している「GAS得プラン」も、同じ2026年10月1日付で個別約款が改定され、2026年11月検針分から新料金になります。方向は一般料金Sと同じで、基本料金を引き上げ、基準単位料金を引き下げる形です。大阪ガスが公表しているモデル使用量での影響額は次のとおりです。
| 料金メニュー | モデル使用量 | 改定前 | 改定後 | 増減 |
|---|---|---|---|---|
| あっためトク料金 | 年813立方メートル | 10,320円 | 10,316円 | ▲4円 |
| ハウス空調料金 | 年1,016立方メートル | 10,926円 | 10,940円 | +14円 |
| マイホーム発電料金 | 年1,630立方メートル | 15,494円 | 15,460円 | ▲34円 |
| 床暖料金 | 年813立方メートル | 9,305円 | 9,326円 | +21円 |
| エコジョーズ料金 | 年680立方メートル | 10,384円 | 10,504円 | +120円 |
出典と取得日: 大阪ガス「一般料金の新規受付終了および一般料金S新設等について」(2026年4月9日)/2026-09-08取得。金額は月額(税込)で、2026年5月検針分の原料費調整額を含む。
注意したいのは、大阪ガス自身が「実際のガス使用量がモデル使用量より少ない場合、改定後の料金が改定前より高くなる場合や、増額幅が大きくなる場合がある」と明記している点です。基本料金を上げて単価を下げる改定は、使用量が少ない世帯ほど不利になります。とくにA区分にあたる冬以外の月は、基本料金が759.00円から1,335.00円へ576円上がるメニューが多く、夏場の請求だけを見ると増額が目立つはずです。
切り替え前に確認する5項目
年7,000円前後の差は小さくありませんが、条件によっては逆転します。関西電力自身が公式サイトで挙げている注意点も含めて整理します。
確認する5項目
- ガス機器: エネファーム・エコウィル・ガス床暖房・ガスエンジンヒートポンプ方式や吸収式の空調機器を使っている場合、関西電力は「他社の専用メニューよりも割高になることがある」と明記している。本記事の比較は一般料金との比較であり、GAS得プランとの比較ではない
- 上限価格: 大阪ガスは「一般料金を除くその他のガス料金メニューには、上限価格の設定はありません」と公表している。原料価格が急騰する局面では、上限のあるメニューのほうが有利になる。一般料金Sに上限価格があるかどうかは、2026年9月8日時点で同ページに記載がない
- セット割: すでにインターネットなどとのセット割引が付いたメニューを契約している場合、割引額を差し引いてから比べる
- キャンペーン条件: 関電ガスは2026年8月3日から11月1日までの新規申込で、2026年12月31日までに需給開始し1年以上継続する場合に基本料金2か月分を無料にすると案内している。期間と継続条件を満たせるか先に確認する
- 契約者名義: 賃貸で建物一括の契約になっている場合は、入居者の判断では切り替えられない
図2: 大阪エリアで選ぶときの判断フロー
よくある質問
大阪ガスから関電ガスに変えると年間いくら安くなりますか
2026年9月検針分の公式単価で計算すると、月15立方メートルで年4,016円、月30立方メートルで年7,017円、月50立方メートルで年10,564円の差になります。原料費調整単価は毎月変わるため、他の月では差額も変わります。エネファームやガス床暖房を使っている世帯は、大阪ガスのGAS得プランのほうが安い場合があると関西電力自身が案内しているため、この比較はあてはまりません。
大阪ガスの一般料金は2026年10月からなくなるのですか
なくなるのは新規の申込受付だけで、2026年9月30日で終了します。すでに一般料金を契約している世帯と、9月30日までに申し込んだ世帯は、10月以降もそのままの契約内容で使い続けられます。手続きは不要です。10月1日からの新しい標準メニューは、基本料金が高く従量単価が安い「一般料金S」になります。
一般料金と一般料金Sはどちらが安いですか
月108.6立方メートルが分岐点で、これを超えると一般料金Sのほうが安くなります。一般的な家庭の使用量である月15〜50立方メートルでは一般料金のほうが安く、大阪ガスの公表値でも月15立方メートルで174円、月30立方メートルで35円、月50立方メートルで24円だけ一般料金Sが高くなります。使用量が少ない世帯ほど差が大きくなる点に注意してください。
出典
- 大阪ガス「2026年9月ガス料金の原料費調整について」(2026年7月30日)および同PDF/2026-09-08取得
- 大阪ガス「ガス料金メニュー『一般料金』の新規受付終了および『一般料金S』新設、ならびに一部ガス料金メニューの料金改定などについて」(2026年4月9日・別紙訂正版)/2026-09-08取得
- 大阪ガス「一般料金」「原料費調整制度」/2026-09-08取得
- 関西電力「ガス料金の計算方法(関電ガス なっトクプラン)」/2026-09-08取得
- 資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援特設サイト」/2026-09-08取得
本記事の金額はすべて税込です。単価と各種条件は改定されることがあるため、申し込み前に各社の公式サイトで最新の情報を確認してください。特定の会社が「最安」であることや「必ず安くなる」ことを保証するものではありません。
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