関西で月260kWhの家庭なら、関西電力のなっトクでんきが年70,607円、大阪ガスのベースプランA-Gが年72,727円、関西電力の従量電灯Aが年74,760円です(2026年9月3日時点の公式単価)。
情報基準日: 2026-09-03
設備・世帯・地域で結論がどう入れ替わるかの全体像は電力会社の選び方 2026|省エネ設備・世帯・地域で選ぶ乗り換え完全ガイドにまとめています。この記事はそのうち「関西の電力会社おすすめ比較」に絞って掘り下げます。
関西で電気料金だけを比べると、月260kWhの家庭では関西電力「なっトクでんき」が年70,607円、大阪ガス「ベースプランA-G」が年72,727円、関西電力「従量電灯A」が年74,760円でした。
従量電灯Aから見た差は、なっトクでんきで年3,066〜7,722円、ベースプランA-Gで年1,450〜7,306円です(月200〜600kWh・燃料費調整額と再エネ賦課金を除く)。
ただしオール電化の家は前提が変わります。関西電力「はぴeタイムR」は月450kWhならナイトタイム比率36.7%が分岐点で、それを下回るとなっトクでんきの方が安くなります。
この記事でわかること
- 関西の主要4プランの単価表(2026年9月3日時点の公式値)
- 月200・260・400・600kWhの4条件でそろえた年額と差額
- 段階料金の境界が300kWh・350kWh・360kWhでずれている影響
- オール電化・太陽光がある家で結論がどう変わるか
- 乗り換え前に見る燃料費調整の上限と解約金
この記事の比較基準|公式単価のみ・アフィリエイト順位なし・情報基準日
- 料金は各社の公式サイトと供給約款に記載された単価だけを使って計算しています。実際の請求額は使用量・契約容量・燃料費調整額・再エネ賦課金で変わります。
- 紹介する順序や掲載の有無を広告の成果報酬で変えていません。提携のあるサービスを案内する場合は記事の冒頭にPR表記を置いています。
- 年額の差は前提の使用量と計算式を本文に明記し、条件によって結果が変わるため「最安」と断定する表現は使いません。
- 情報基準日: 2026-09-12(単価の改定を確認した場合は本文の表と基準日を更新します)
関西で選べる主な4プランの単価
比較したのは、関西電力の規制料金である「従量電灯A」、ガスとのセット割で選ばれる「なっトクでんき(なっトクパック)」、大阪ガスの「ベースプランA-G」、同じく大阪ガスの大容量向け「スタイルプランP」の4つです。いずれも2026年9月3日に各社公式ページで確認した税込単価で、毎月変わる燃料費調整額と、年度ごとに変わる再生可能エネルギー発電促進賦課金は含めていません。
| プラン | 最低料金(15kWhまで) | 第1段階 | 第2段階 | 第3段階 |
|---|---|---|---|---|
| 関西電力 従量電灯A | 522.58円 | 20.21円 〜120kWh | 25.61円 〜300kWh | 28.59円 |
| 関西電力 なっトクでんき | 377.40円 | 20.31円 〜120kWh | 24.10円 〜300kWh | 27.80円 |
| 大阪ガス ベースプランA-G | 466.57円 | 20.21円 〜120kWh | 24.80円 〜350kWh | 27.72円 |
| 大阪ガス スタイルプランP | 855.64円 | 20.46円 〜120kWh | 24.72円 〜360kWh | 28.59円 |
第1段階の単価は4プランとも20.21〜20.46円/kWhでほとんど差がありません。差がつくのは最低料金(377.40〜855.64円)と、第2段階の単価、そして次に説明する「段階が切り替わる使用量」の3か所です。
世帯別の年額|差は年1,450円から7,722円
毎月の使用量を一定と置いて12か月分に伸ばすと、次のようになります。単身世帯を月200kWh、2人世帯を月260kWh、3〜4人世帯を月400kWh、戸建ての大家族を月600kWhと想定しました。
| 月の使用量 | 従量電灯A | なっトクでんき | ベースプランA-G | スタイルプランP |
|---|---|---|---|---|
| 200kWh | 56,321円 | 53,255円 -3,066円 | 54,871円 -1,450円 | 59,778円 +3,457円 |
| 260kWh | 74,760円 | 70,607円 -4,153円 | 72,727円 -2,033円 | 77,577円 +2,817円 |
| 400kWh | 121,361円 | 115,535円 -5,826円 | 116,143円 -5,218円 | 120,964円 -397円 |
| 600kWh | 189,977円 | 182,255円 -7,722円 | 182,671円 -7,306円 | 189,580円 -397円 |
月260kWhの年額(円)
なっトクでんきは4条件すべてで最も安く、従量電灯Aとの差は年3,066円から7,722円でした。ただしこのプランは関電ガス「なっトクプラン」とのセット契約が前提です。都市ガスを使っていない家や、大阪ガスの床暖房向け料金を契約している家では選べないか、ガス側が割高になる場合があります。
段階の境界が300kWh・350kWh・360kWhでずれている
4プランで見落とされやすいのが、第2段階から第3段階に切り替わる使用量が同じではないことです。関西電力の2プランは300kWh、大阪ガスのベースプランA-Gは350kWh、スタイルプランPは360kWhで切り替わります。
300〜350kWhの帯
関西電力の2プランはすでに第3段階(27.80〜28.59円)に入っているのに、ベースプランA-Gはまだ第2段階(24.80円)のまま。この50kWhぶんだけ大阪ガス側が有利になります。
400kWh以上の帯
境界を越えると差は縮みます。なっトクでんきとベースプランA-Gの差は月200kWhで年1,616円ありますが、月600kWhでは年416円まで接近します。
もう一つ、従量電灯AとスタイルプランPは第3段階の単価がどちらも28.59円/kWhで同じです。そのため360kWhを超えた領域では差が月33円で固定され、年397円から動きません。使用量が増えるほど得になるプランと、ある地点から差が止まるプランがあることは、シミュレーションの前提を1か月だけで置くと見えなくなります。
図解
第3段階に入る使用量は、プランごとに最大60kWhずれている
300〜350kWhの帯では、関西電力の2プランがすでに第3段階(27.80〜28.59円/kWh)に入る一方、ベースプランA-Gは第2段階(24.80円/kWh)のまま。この50kWhぶんが差の出どころ。出典=各社料金表(情報基準日 2026年9月13日)
オール電化の家はこの比較の外にある
エコキュートや蓄熱暖房を使うオール電化住宅では、関西電力「はぴeタイムR」のような時間帯別プランが選択肢になります。基本料金は10kWまで2,409.40円と高い一方、ナイトタイム(23時〜翌7時)の単価は15.37円/kWhで、なっトクでんきの第2段階24.10円/kWhより8.73円安くなります。さらに全体に5%の電化割引がかかります。
デイタイム比率を10%と置いて計算すると、月450kWhの家ではナイトタイム比率が36.7%を超えたところで、はぴeタイムRがなっトクでんきより安くなりました。ナイト20%なら年6,357円高く、ナイト40%なら年1,266円安いという計算です。
はぴeタイムRが向く家のチェックリスト
- エコキュートの沸き上げが深夜に寄っている(ナイトタイム比率が高い)
- 月の使用量が多い(450kWhでは分岐点36.7%だが、610kWhでは5.5%まで下がる)
- 昼間は不在にすることが多く、デイタイムの単価28.87円(夏季)を避けられる
- 太陽光がある場合は、自家消費で昼を賄えるため昼の単価の重みがさらに下がる
使用量が多いほどオール電化プランが効くのは、基本料金2,409.40円を多くのkWhで薄められるからです。月610kWh(関西電力の公式計算例と同じ量)では分岐点が5.5%まで下がり、ほとんどの家ではぴeタイムRが有利になりました。逆に、使用量が少ないオール電化の家では、時間帯別プランのままの方が高いことがあります。
図解
はぴeタイムRが有利になる「ナイトタイム比率」は、使用量が多いほど下がる
デイタイム比率を10%と置いた試算。使用量が増えるほど分岐点は左へ動き、月610kWhの家ではナイトタイムが5.5%あれば逆転する。実際の請求には燃料費調整額と再エネ賦課金が加わるため、どちらが必ず安いとは言えない。情報基準日 2026年9月13日
乗り換える前に確認する3つの注意
見落とされやすい条件
- 燃料費調整の上限:関西電力は「電気供給条件(低圧)および料金表によりご契約のお客さま」については燃料費調整に上限がないと明記し、その例としてなっトクでんき・はぴeタイムR・はぴeセットなどを挙げています。ここに規制料金の従量電灯Aは含まれていません。
- 解約金:大阪ガスのスタイルプランPには解約金(490円×残存月数)があります。ベースプランA-Gにはありません。
- ガス側の料金:関電ガスへ切り替えると、大阪ガスの「マイホーム発電料金」「床暖料金」「ハウス空調料金」を契約している家ではガス料金が割高になると関西電力自身が注意喚起しています。
この記事の金額は単価表からの計算値であり、実際の請求には毎月変動する燃料費調整額と、2026年5月から2027年4月まで適用される再生可能エネルギー発電促進賦課金(大阪ガスの公表値で4.18円/kWh)が加わります。どのプランが最も安いかは使用量と時間帯で入れ替わるため、「必ず安くなる」と言い切れるプランはありません。
太陽光がある家は「夜に買う電気の単価」で選ぶ
屋根に太陽光がある家では、昼の電気は自家消費で賄えるため、電力会社選びの争点は「夜に買う電気がいくらか」に移ります。今回の4プランで夜の単価を比べると、なっトクでんきは時間帯にかかわらず第2段階24.10円/kWh、はぴeタイムRはナイトタイム15.37円/kWhです。差は1kWhあたり8.73円で、夜に月150kWhを買う家なら月1,310円、年15,714円の違いになります。
一方で、はぴeタイムRは昼のデイタイムが夏季28.87円・その他季26.24円と高く設定されています。太陽光の発電量が落ちる雨の日や冬の朝夕には、この高い単価で買うことになります。自家消費率がどのくらいかを、実際の発電データで確認してから選ぶのが安全です。売電単価が下がった今、昼に売るより夜に安く買う方が家計への効き方が大きい家も増えています。
単価表に出てこない年間数百円の差
関西電力の従量電灯Aには、口座振替で支払うと毎月55.00円が割引される「口座振替割引契約」があります。年に直すと660円です。今回の年額試算にはこの割引を含めていないため、口座振替を使っている家では従量電灯Aとの差がその分だけ縮みます。月200kWhでベースプランA-Gと比べた年1,450円の差は、実質790円まで縮む計算です。
もう一つ、再生可能エネルギー発電促進賦課金はどのプランを選んでも同額がかかります。大阪ガスが公表している2026年5月から2027年4月までの適用単価は、最低料金適用電力量部分が62.70円、それを超える1kWhにつき4.18円です。月260kWhなら月1,087円、年13,042円になり、プラン間の差より大きい金額が全世帯に一律でかかっていることになります。
金額を比べるときの前提を3つそろえる
- 使用量:1か月だけでなく、夏と冬を含む12か月で見る(段階の境界をまたぐため)
- 割引:口座振替割引やセット割を含めるかどうかをそろえる
- 変動要素:燃料費調整額と再エネ賦課金は除いて比べ、その上で上限の有無を確認する
各社の料金シミュレーションは検針票の数値をそのまま入れられるため、上の3点をそろえた比較には向いています。ただしシミュレーション結果は前提を変えると簡単に順位が入れ替わるので、1つの結果だけで決めず、夏と冬の2か月ぶんを入れて確かめることをおすすめします。
切り替えの手順|検針票1枚で足りる
関西電力も大阪ガスも、申し込みに必要なのは電気(とガス)の検針票です。関西電力は申し込み画面の冒頭で「ガスご使用量のお知らせ」と「電気ご使用量のお知らせ」を用意するよう案内しており、はぴeみる電の会員であれば検針票がなくてもマイページの情報で足ります。工事も立ち会いも原則として不要で、スマートメーターが未設置の場合のみ交換工事が入ります。
STEP 1
検針票を用意し、12か月ぶんの使用量を確認する
STEP 2
夏と冬の2か月で各社シミュレーションを回す
STEP 3
解約金・燃料費調整の上限・セット条件を確認する
STEP 4
公式サイトから申し込む。現契約の解約手続きは原則不要
※引越しに伴う切り替えは手続きの入口が別になります。
切り替えが実際の請求に反映されるのは、申し込み後に最初に迎える検針日からです。検針日は地域と契約ごとに違うため、申し込みからおよそ2週間から1か月半のずれが生じます。冬の使用量が増える前に効かせたい場合は、10月中には申し込みを終えておくと安全です。
なお、電気の契約先を変えても、停電時の復旧や電線の保守は関西電力送配電が行います。切り替えによって停電が増えるということはなく、供給の品質は変わりません。
図解
申し込みから請求に効くまでは2週間〜1か月半
冬の使用量が増える前に効かせたい場合は、10月中に申し込みを終えておくと安全。契約先を変えても電線の保守と停電時の復旧は関西電力送配電が行うため、供給の品質は変わらない。情報基準日 2026年9月13日
よくある質問
関西電力の従量電灯Aから乗り換えると、どのくらい下がりますか
単価表からの計算では、なっトクでんきで年3,066円(月200kWh)から年7,722円(月600kWh)、大阪ガスのベースプランA-Gで年1,450円から年7,306円でした。燃料費調整額と再エネ賦課金を除いた比較で、使用量が多いほど差が広がります。
都市ガスを使っていない家でも、なっトクでんきは契約できますか
なっトクでんきは関電ガス「なっトクプラン」とセットで契約するメニューです。都市ガスの提供エリア外や、プロパンガスの家では選べません。その場合はベースプランA-Gのように単独で契約できるプランが候補になります。
オール電化なら時間帯別プランが必ず安いのですか
いいえ。月450kWhの試算では、ナイトタイム比率が36.7%を下回るとはぴeタイムRの方が高くなりました。基本料金2,409.40円を負担できるだけの使用量と、深夜へ寄った使い方の両方がそろって初めて有利になります。
出典
- 関西電力「従量電灯A」(2026年9月3日確認)
- 関西電力「なっトクでんき(なっトクパック)」(2026年9月3日確認)
- 関西電力「はぴeタイムR」(2026年9月3日確認)
- 関西電力「燃料費調整制度」(2026年9月3日確認)
- 大阪ガス「ベースプランA-G」(2026年9月3日確認)
- 大阪ガス「スタイルプランP」(2026年9月3日確認)
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