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窓の断熱リフォームには「内窓の設置」「外窓交換(カバー工法)」「ガラス交換」という3つの選び方があります。どれも先進的窓リノベ2026事業の補助対象ですが、補助額は同じ大きさの窓でも工法によって最大3.6倍の差があり、費用も5万円台から50万円台まで開きます。
結論から言うと、サッシ枠が健全なら「内窓」がもっとも費用対効果が高く、サッシ枠自体が傷んでいる・建て付けが悪い場合はカバー工法が正解です。逆に言えば、この判断はカタログではなく現地でサッシ枠を見ないと決まりません。この記事では、環境省が公表した2026年の補助単価表をもとに3工法を横並びで比較し、どこで判断が分かれるのかを整理します
この記事のポイント
- ✓補助額は同じ大きさの窓でも工法によって最大3.6倍の差(ガラス交換52,000円〜カバー工法188,000円/戸建・大・SS)
- ✓サッシ枠が健全なら内窓が最も費用対効果が高く、枠が傷んでいる・建て付けが悪いならカバー工法が正解です
- ✓内窓とカバー工法は費用相場がほぼ同じなのに、補助額は約2.1倍の差があります
- ✓この判断はカタログではなく現地でサッシ枠を見ないと決まりません
内窓・カバー工法・ガラス交換の違いを一覧で比較
まず3工法の性格の違いを押さえます。費用相場はリショップナビ(2026年5月21日更新)の集計、補助額は環境省「先進的窓リノベ2026事業の概要」の単価表(戸建住宅・大サイズ・SSグレード・1箇所あたり)です。
| 工法 | 費用相場(180×170cm以内・1箇所) | 補助額(戸建・大・SS) | 工期の目安 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| 内窓設置 | 8〜15万円 (大型・高性能ガラスは15〜30万円) | 89,000円 | 1箇所あたり半日〜1日 | サッシ枠が健全。費用を抑えて断熱・防音したい |
| 外窓交換(カバー工法) | 10〜20万円 | 188,000円 | 1箇所あたり半日〜1日 | サッシ枠が傷んでいる・建て付けが悪い |
| 外窓交換(はつり工法) | 小窓10万円〜 掃き出し窓30〜50万円 | 149,000円 | 数日(外壁の補修を伴う) | 開口部ごと作り直す必要がある |
| ガラス交換 | 5〜15万円 | 52,000円(ガラス1枚) | 当日中に完了することが多い | サッシ枠は健全でガラスだけ古い |
注目すべきは、内窓とカバー工法で費用相場はほとんど変わらないのに、補助額は約2.1倍の差がある点です。ただしこれは「カバー工法のほうが常に得」という意味ではありません。補助額が高いのは、外窓交換のほうが工事の負担と製品コストが大きく、補助単価が「一般的に要する費用の1/2以内」で設定されているためです。
2026年の補助額は工法でここまで違う
環境省の単価表を、戸建住宅・大サイズ(サッシ1箇所2.8㎡以上4.0㎡未満)・SSグレードで横並びにすると、次のようになります。
グレードを落とすと差はさらに広がります。同じ大サイズの戸建でSグレードなら内窓52,000円・カバー工法124,000円、Aグレードでは内窓は補助対象外でカバー工法88,000円です。補助額は1戸あたり合計100万円が上限で、令和7年度補正予算として1,125億円が計上されています。
選び方の決め手は「サッシ枠の状態」
3工法のどれを選ぶかは、好みや予算より先に、既存のサッシ枠が使えるかどうかで機械的に絞り込めます。
内窓は既存の窓の内側にもう1枚窓を足す工法で、外壁も躯体も触りません。空気層ができるため断熱に加えて防音効果が得られるのが、ガラス交換やカバー工法にはない強みです。一方でサッシが2重になるため、開け閉めの手数が増える点は事前に納得しておく必要があります。
カバー工法は既存のサッシ枠を残したまま、その上から新しいサッシをかぶせる工法です。外壁を壊さずに窓そのものを新品にできるため、建て付けの悪さや結露で傷んだ枠ごと解決できます。ただし新しい枠が内側に入る分、窓の開口部がひとまわり小さくなることは知っておいてください。
2026年の重要な変更点:内窓のAグレードは補助対象外
先進的窓リノベ2025事業からの変更点として、環境省は「内窓Aグレードを補助対象から除外」「特大サイズの追加」「補助単価の見直し」を挙げています。つまり2026年の内窓設置で補助を受けるには、S以上(Uw1.5以下)の製品を選ぶ必要があります。
これは実務上の影響が大きい変更です。2025年の見積書や去年のブログ記事を参考にしていると、「補助が出る前提だった内窓が対象外だった」ということが起こり得ます。見積もりを取る際は、製品のグレード表記(SS/S)が明記されているかを必ず確認してください。
工事着手は補正予算案の閣議決定日である2025年11月28日以降のものが対象で、事業者登録は2026年3月上旬から、交付申請の受付は2026年3月下旬に開始されます。申請期限は予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月末まで)で、申請するのは施主本人ではなく登録済みのリフォーム事業者です。補助金は事業者経由で住宅所有者に全額還元されます。
制度そのものの全体像は先進的窓リノベ2026事業とは?補助額は最大100万円|対象工事・2025年からの変更点で詳しく解説しています。ほかの住宅省エネ補助金との併用を検討している場合は、住宅省エネ2026キャンペーンもあわせてご覧ください。
ここまで見てきたとおり、工法の判断はサッシ枠の状態という「現物を見ないと分からない情報」で決まり、しかも補助額には1箇所あたり10万円近い差が出ます。1社の提案だけでは「なぜカバー工法なのか」を検証できませんが、複数社が同じ窓を見れば、判断の根拠がそろっているかどうかは自然に見えてきます。現地調査を受けたうえで「今回はガラス交換にとどめる」「見送る」と決めても費用はかからないため、まず現状を知ることがいちばんリスクの低い一歩です。
「その工法でいいのか」を、複数社の現地調査で確かめる
ヌリカエでは、窓・断熱リフォームに対応する地域の施工店から無料で一括見積もりを取れます。現地でサッシ枠の状態まで見てもらったうえで、内窓・カバー工法・ガラス交換のどれが妥当かを比べられるので、「内窓で十分だった」と分かればそれも収穫です。しつこい営業が不安な方向けに、やり取りの窓口を挟む仕組みになっています。
無料・比較だけの利用OK・合わなければ断って大丈夫です
内窓は補助額や断熱性能だけでなく、結露やお手入れの手間など後悔しやすいポイントもあります。設置を決める前に内窓(二重窓)のデメリットと後悔7選もあわせて確認しておくと安心です。
よくある質問
内窓とカバー工法、断熱効果が高いのはどちらですか?
同じグレードの製品なら、窓全体を新しくするカバー工法のほうが枠まで含めて断熱性能が上がります。ただし内窓は既存窓との間に空気層ができるため、実際の体感では大きな差を感じにくいケースもあり、防音では内窓が有利です。補助額の高さは性能の優劣ではなく、工事にかかる一般的な費用の1/2以内という設定に基づくものです。
内窓とカバー工法を同じ家で併用できますか?
できます。補助は窓1箇所ごとに単価が定められているため、リビングの大きな窓はカバー工法、寝室は内窓、といった使い分けが可能です。1戸あたりの補助上限100万円の範囲内で合算されます。
補助金の申請は自分で行うのですか?
いいえ。申請するのは事業者登録を済ませたリフォーム事業者で、施主が直接申請することはできません。補助金は事業者から住宅所有者等に全額還元される仕組みです。そのため、依頼先が登録事業者かどうかは見積もり段階で確認が必要です。
2026年に工事するなら、いつ動き出せばよいですか?
交付申請の受付開始は2026年3月下旬で、予算上限に達し次第終了します。過去の同種事業では期限前に受付を終了した例があるため、着手可能期間(2025年11月28日以降の着手)に入っている今のうちに見積もりと業者選定を済ませておくのが安全です。
出典
- 環境省「先進的窓リノベ2026事業の概要(断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業)」https://www.env.go.jp/content/000367224.pdf(補助単価表・上限100万円・予算1,125億円・変更点・スケジュール/2026年7月17日確認)
- 先進的窓リノベ2026事業【公式】https://window-renovation2026.env.go.jp/
- リショップナビ「窓リフォームの費用相場を種類別に解説」https://rehome-navi.com/articles/448(2026年5月21日更新/費用相場)
